ホテルで接客時のクレーム、どう対応すれば。。
苦情やクレーム、聞くの嫌ですよね。
接客時のクレーム対応は様々な手段を講じる必要があります。
しかしながら、まずは相手のいい分をしっかりと聴く事が大事です。
クレーム対応手順
- 落ち着くまで聴く
- お客さんの言い分を同じ言葉、もしくは同じ意味の違う言葉でこちらから繰り返し、双方で確認をする。
- こちらの言い分を中立的に正確に伝えるが強い言葉を使わない。
もし相手の気分がまた高揚してきたら最初のステップの聴くに戻る
基本的にこの時点でほとんどのクレームは解決法が見えてきます。
落ち着くまで聴く
なかでもこれが一番重要です。
どんな内容でも聴く事で相手を受けとめ、どんな感情で話してるのかをしっかりと聴く必要があります。
相手の感情を吐き出させる事で落ち着かせる効果があります。
真摯に話を聴く事には2つの効果とラッキーならおまけが付いてきます。
- 落ち着かせる効果
- 解決に向けた道慣らしを生む効果
- もしかするとおまけが付いてくる
相手を落ち着かせる効果
1つ目の”落ち着かせる”ですが、これはもう話しが出来る状態に持ってく必要不可欠なものですね。
ただ言うのは簡単ですが、実際となると非常に難しい場面もあります。
注意したいのは、否定したり話を遮らない事です。
否定や話を遮るのは逆効果です。
どんな人も相手を尊重する気持ちがないと態度に必ず出ます。
そんな態度が少しでも出てしまうと不信感を煽り、
「客に対する態度が問題だ」と、本来ある問題とは別のクレーム材料をあげてしまう事になりかねません。
これ結構やってしまう人、多いと思います。
特に人の話を遮りがちの人は本当に気をつけましょう。
かと言って肯定する必要もありませんので、相手が吐き出すまで辛抱強く背中を摩るように傾聴しましょう。
解決に向けた道慣らしを生む効果
2つ目の解決に向けた道慣らしですが、話を聴けば聴くほどお客さんの言わんとしていることがわかります。
具体的にはお客さんが「何に対し」、「どうよろしくない」のかが分かってきます。
1つ目の落ち着く効果を経た後は、解決に向けたお客さんからの具体案のヒントが徐々に出てくる状態を迎えます。
つまり解決に向けて道が慣れてくる状態が訪れるます。
これも全ては最初に聴く事によって相手から出てくるものなので、しっかり見極めましょう。
もしかするとおまけが付いてくる
そもそも話を聴くだけで不満が解消されるお客さんもいます。
落ち着きを取り戻すまで話を聴いてくれた相手に、敵意を感じ続けることは難しいのです。
逆にその姿勢に敬意や感謝すら感じる人もいるのです。
こうなれば思いもよらずに「ありがとう言えてよかった」となることも少なくありません。
そしてこの後解決しようがしまいが、聴いてくれた担当者に対しては「あの人だけは良かったと」好印象を与え今後のチャンスを残すことも出来ます。
やはり聴くことはかなりのメリットをもたらすと言えるでしょう。
お客さんの言い分を同じ言葉、もしくは言い換えた言葉でこちらから繰り返す。双方で確認をする。
聞くだけ聞いたら、こちらの言い分を聞きたがる兆しが出てきます。
しかし、いきなりここでこちらの言い分を放ってはいけません。
ここではお客さんの言葉を繰り返す「オウム返し」を使い、もしくはその言い換えた言葉を使って
言い分の概要を必ず述べましょう。
ここで一度確認を取れれば、やっとこちらの言い分や事情を伝えることが出来ます。
ここが折り合いのための肝心なステージです。
ここからは色々な解決方法があり一概にこれが正解というのはありませんが、お客さんの求める解決をホテルが叶えられるならば着地点となります。
こちらの言い分を中立的に正確に伝えるが強い言葉を使わない。
ホテルによって方針や物理的に不可能な事もあると思いますので、ここでは逆に遠慮をする必要はありませんが刺激の強い言葉は避けましょう。
的確にそして中立的に代替え案を示唆しホテルが出来る事を提案する事も出来ます。合意が取れれば解決です。
もしお客さんの気分がまた高揚してきたら
また最初にステージに戻る要領で再度聴く事に徹します。
ここからはこの繰り返しで決着点まで根気よく付き合います。
基本的にほとんどのクレームはこのプロセスを踏むと解決の糸口が見えるものです。
それはホテル側にとっても「なるほど、であればこうはいかがでしょうか」と徐々に掘り下げる事が出来るのです。
それでも納得しなければ
どう納得しないか、どうまだ不満なのかを再度聴きますが、再度中立的にこちらの言い分を伝えます。
決着がつかないなら今は決断できる状態ではないのです。保留を持ちかけましょう。
保留案ではさらに上長と相談するので後日、もしくは返事をする日付や時間を明確にしておきましょう。
おすすめ書籍
元刑事の経験を活かし民間企業でクレーム担当。
100業種、5000件を解決した経歴から対面、電話などあらゆる場面に対応したノウハウが詰まってます。
今すぐでも使えるスキルや言葉の言い回しを習得できる、おすすめの本です。
|
相手が演技をしている可能性(UGである可能性)を疑う
ここまでの間、話しが建設的に組みたっているかも意識しましょう。
何か袋小路に入った感覚や20,30分以上ずっと高圧的に怒鳴ったり暴言が混ざったりなどであればUGの可能性を疑いましょう。
とはいえほとんどお客さんがクレームを言う時は、ホテルにとっていいヒントを出してくれる機会を与えてくれる可能性があります。
ホテルとの付き合いに真剣に向き合ったお客さんであれば解決に向けた動きはホテルや企業にとって真のサービス向上となるでしょう。
本当のいい関係は何でも言い合える仲と言うのは個人でもお客さんでも変わりませんからね。
緊張した時の対処
とは言え実際の接客業務中はあらゆる場面で緊張する事があると思います。
即効性のある対処法と日頃から出来る準備法も参考にどうぞ
クレームをつけられるメリット
クレームをつけられることにネガティブな印象をもちますが、実は大きなメリットがあります。
一つは組織や商品の問題点を知る上でのいい機会となります。
個人でも組織でも反省から多くを学び、成長へとつながるものです。
会社が自社の統計や知らない側面を知りたい時、リサーチ会社などに依頼してはその分の費用が嵩みますし、自分たちの経験にも繋がりません。
クレームにより貴重なフィードバックや経験を無料で受けられる機会なら、これはメリットと呼べるものだと思います。
とはいえ「そんなの会社のことだから、自分みたいな一般社員(もしくはアルバイト)は知ったこっちゃないよ」と個人では思うでしょう。
その通りですね。運悪く変な奴にあたってついてないよ、と普通ならそうなりますね。
ただ、そんな経験も後々「クレーム対応をした」と経歴に書くことが出来るのです。
他人と折衝をするということは、その人は世の中で「人から言われたことしかしない人」という枠からは出た存在になります。
つまりクレーム対応の経験者は企業にとって魅力的な人材なのです。
クレーム対応ができる人は、それだけで一目おかれる存在となり、それが個人にとってのメリットとなるでしょう。
コメント